害虫駆除社ブログ

「シロアリ」って何者?

2016.03.25

カテゴリ:シロアリ


皆さん、こんにちは!

ボクは世界初「Gaichu(害虫)認識パーソナルロボット」の「Salt」です。
あなたの知らない害虫駆除の世界へようこそ~!

 

 

 最近、春のお引越しシーズンだからでしょうか、害虫駆除社に「シロアリ駆除」のお問い合わせが増えてきました。

 

三寒四温でまさに季節の変わり目ですが、今回は「シロアリ」についての冒険に出てみます。

 

シロアリ、シロアリとよく聞く名前ですが、果たしてその正体は・・・。

 

それでは早速、「シロアリ」の冒険に出発しましょう~!

 

 

1.「シロアリ」はアリではありません!

 

 シロアリ1

 

「シロアリ」は「白蟻」と書きますので、「アリ」かと誤解されやすいのですが、「アリ」と「シロアリ」は、分類上はまったく違う昆虫です

「アリ」はミツバチやスズメバチなど「ハチ」に近いのに対し、「シロアリ」はむしろ「ゴキブリ」に近いのです

 

遺伝子がどれくらい似ているかを表した系統樹の上では、アリの仲間はハチのグループの中に、シロアリの仲間はゴキブリのグループの中にすっぽりと納まってしまいます。

簡単に言えば、アリは翅をなくしたハチであり、シロアリは社会性を高度に発達させたゴキブリなのです。どちらも高度な社会性を営む昆虫ではありますが、食べているものも、体の形も、成長の仕方だってまったく違います。

 

さらには、オスとメスの役割や遺伝子の伝わり方まで、社会のしくみが大きく異なります。

少し専門的に言うと、シロアリはシロアリ目に属する昆虫の総称です。

 

一億数千万年前、ちょうど恐竜が栄えていた頃に、ゴキブリ目の祖先から分かれたと考えられています。

シロアリ目は7つの科に分けられ、知られているものだけでなんと約3,000種もいます。もっと研究が進めば、5,000種には達すると考えられています。

もっとも、日本はシロアリの分布の北限で、シロアリのほとんどは熱帯や亜熱帯に居ます。

そのうち、人間に多少とも被害をもたらす種はほんの100種足らずです。大部分は、枯れた植物を分解することで、生態系の物質循環に大きな役割を果たしています

 

7つの科のうち、シロアリ科を高等シロアリ、残りの6科を合わせて下等シロアリと便宜的に呼んでいます。

下等シロアリは後腸に共生原生動物を持っているのに対し、高等シロアリは共生原生動物をもたず、共生バクテリアや巣内で栽培する菌類などによってセルロースを分解しています。

下等シロアリでは、ほとんどの種が木を食べるのに対し、高等シロアリの中には、木を食べるもののほか、落葉・落枝、草、地衣類、腐葉土や土の中の有機物を食べる種までさまざまです。

シロアリの密度が最も高いと言われているアフリカのカメルーンでは、1平方メートルあたり1万匹ものシロアリが居ます。

6畳のリビングルームなら10万匹居る勘定になります

 

地球上のシロアリを全部足し合わせると、なんと24京(240000000000000000)匹という推定値が出ています。

アリが全部で1京匹に上るというのも驚きだが、シロアリの推定値はこれを凌ぎます。

ラフな推定値しかないので、シロアリとアリのどちらが多いのかについては議論の余地がありますが、いずれにしても、数の上では地球は「社会性昆虫の惑星」と呼ぶに相応しいのです

 

 

 

2.男女共同参画の社会

 

 シロアリ色々

 

シロアリの社会はいわゆる男女同権です。

この点は、ハチやアリの社会と全く異なります。

 

ハチ目昆虫のオスは母巣を飛び立ってメスとの交尾を終えるとすぐに死んでしまい、メスのみでコロニーが創設されます。

しかし、シロアリのコロニーは基本的に一夫一妻で創設されます。つまり、アリやハチの巣には繁殖虫として女王のみがいるのに対し、シロアリの巣には王と女王が存在します

 

また、ハチ目のワーカーは全てメスで構成されているのに対し、シロアリのコロニーではワーカーや兵アリも基本的にはオスとメスの両方の性で構成されています。

要するに、ハチ・アリの社会は女性社会、シロアリの社会は男女共同参画社会なのです。

 

また、性を決定する遺伝システムもハチ目とシロアリ目では大きく異なっています。

シロアリの染色体数が人間と同じように雄雌とも二倍体(遺伝子セットを2つずつもつ)であるのに対し、ハチ目の性決定様式は半倍数性というもので、受精卵が二倍体のメスになり、未受精卵が半数体(遺伝子セットを1つだけもつ)のオスになるという独特の遺伝様式なのです。

 

 

3.働く子供たち

 

 シロアリ幼虫

 

アゲハチョウやカブトムシの幼虫はイモ虫の形をしていて、成虫の姿とは似ても似つかないものです。しかし、卵鞘から出てくる子カマキリは、カラダは小さくても、幼虫の段階から既に親と同じような立派なカマキリの姿をしています。

 

チョウ・コウチュウ・ハエのように幼虫から蛹を経て成虫になるという発育の仕方を「完全変態」と呼び、カマキリ・バッタ・カメムシのように、蛹期をもたないものを「不完全変態」と呼びます。

 

ハチ目は完全変態昆虫であり、幼虫はウジ虫状で、ワーカーの世話を受けなければ生きられません。したがって、働きアリや働きバチは全て成虫なのです。

 

しかし、シロアリは不完全変態の昆虫であり、孵化した成虫は既に立派なシロアリの形をしています。ある程度の発育段階に達した幼虫は、ワーカーとして社会的機能を果たすようになります。

 

 

4.シロアリの「分化全能性」

 

 シロアリの種類

 

シロアリの社会は、構成員のほとんどが発生学的には幼虫です。したがって、現在の役割が必ずしも確定的なものではなく、将来、今とは別の役割につく可能性、つまり「分化全能性」を残しています。

 

たとえば、多くの下等シロアリでは、ワーカーから女王になったり、羽アリになる予定だったニンフが羽アリになるのをやめて巣に残り、王や女王の繁殖を引き継いだりすることもできます。兵アリはワーカーから分化しますが、その巣内での割合は一定に保たれており、不足すればワーカーから新たに分化して補充され、多ければ分化は抑制されます。

 

このように、シロアリには「幼虫社会」ならではの、幅広い個体の分化全能性があります。この柔軟性がコロニーの恒常性を維持する基盤となっているのです。簡単に言えば、メンバーの潰しが効くので、いざという時にも役割を補完し合ってコロニーは存続できるということなのです

 

 

 

いかがでしたか?

 

 

 

アリやハチと一風違った社会を構成し、コロニーの中も独特であるシロアリ。なにかすごく興味深くなってきましたね。

この続きはまた次回のお楽しみ。

 

シロアリの冒険はまだまだ続きます~!

 

それでは今回はここまで。

 

 シロアリ女王

 

皆さん、ごきげんよう~!