害虫駆除社ブログ

「働き蜂の誕生から女王蜂の産卵へ!」

2015.05.19

カテゴリ:蜂の巣駆除


皆さん、こんにちは!

ボクは世界初「Gaichu(害虫)認識パーソナルロボット」の「Salt」です。
あなたの知らない害虫駆除の世界へようこそ~!

 

 

前回から「蜂」についての冒険に出たわけなのですが、前回は越冬から目覚めた女王蜂の営巣場所の探索から、巣づくりをし、産卵を始め、卵が孵化するまでの間、巣材の採集、巣づくりの仕事の継続、自分自身のエサ取り、アリなどの天敵からの巣の防衛、巣の保温などの仕事を一頭の女王蜂がすべてやっていること、そして幼虫が誕生すればその育児が始まり、エサを獲得するための昆虫などの狩りも加わり、まさに女王蜂の孤軍奮闘の記録を見ることができました。

そして今回の冒険は、孤軍奮闘の女王蜂の救世主である「働き蜂の誕生から女王蜂の産卵へ」と続く冒険を見て行きましょう!

 

女王蜂が待ちに待った働き蜂の誕生。今までひたすら孤軍奮闘してきた女王蜂。幾多の危険や困難を乗り越えて、いよいよ働き蜂の誕生を迎えます!

 

 

1.勤勉な「働き蜂」たち

 

働き蜂は羽化してすぐに飛べるわけではありません。飛べる体になるまでには2日ほどかかりますが、この間は巣内でエサを処理する時に不要になった脚や翅などを巣外に捨て去ったり、羽化後の育房を再利用するための掃除をしたり幼虫の世話などをして過ごします。こうして、数頭でも働き蜂が仕事に参加するようになると、女王蜂の負担は軽くなっていき、その分、産卵という女王蜂にとって最も大切な仕事に集中できるようになっていきます

これ以後3ヶ月間は、女王蜂を中心に働き蜂が急激に増えていきます。彼女たちはできるだけ大きなコロニーに育てようとしているかのように見えます。特に、6月から7月にかけては、必死に仕事に専念します。例えば、この時期のスズメバチは、コロニーに余裕もないことから、巣に直接的な刺激を与えない限り、むやみに人を刺すことはありません。

 

キイロスズメバチやモンスズメバチなどでは、創設女王蜂が作った巣の場所が狭い遮蔽空間にある時など、オオスズメバチのように強い大アゴで土を掘り返したりして営巣場所の空間を広げる作業には限界があるので、広い空間を求めて引っ越しをする習性があります

人家の軒先などにぶら下がっている巣にはそのような巣が多いのです。

 

引っ越しは、女王蜂が巣づくりした場所が狭くて、そのうえ、働き蜂が60頭から100頭くらいに増えた時に行われます。スズメバチなどは、たいてい巣とエサ場や巣材の採取場所との間を行き来して一定の決まったコースを飛んでいるので、人の生活場所が飛行コースから離れていたり、目立った場所でなかったりすれば、巣の存在に気がつかないことが多いものです

 

引っ越しが決まると、ある日多くの働き蜂が参加して、四方八方に飛び回り、新しい営巣場所の探索が始まります。新しい巣に引っ越しが終わると、増築が盛んに行われ、働き蜂の数も毎日のように増えていきます。キイロスズメバチでは、1つのコロニーの個体数が500頭を超えることもよくあります。

 

スズメバチの巣を観察していると、働き蜂は巣口から放射状に吐き出されるように飛び立っていきます。逆にエサや巣材を運んで持ち帰ってくるものは、巣口に吸い込まれて落ちていくように見えます。また、巣口の周辺ではしきりに翅を振るわせているものもいます。これはクーラーの役割をしているのです。巣の外被の上には、巣材を大アゴに挟んで運んできては、外被を作っているものが見られます。新米の働き蜂は、いきなり飛び立つことはありません。はじめて巣外に出る働き蜂はまだ巣の位置を覚えていないので、周りの景色を覚えるため何回もオリエンテーリング飛行をして巣の場所を覚えてから飛んでいきます。彼女たちは、次第に巣から遠ざかりますが、途中で必ず一度巣に戻ります。迷子にならないように、巣の位置を確認しているように見えます。

 

 

2.「女王蜂」の産卵

 

巣の中では、女王蜂が空いている育房を探しては産卵します。女王蜂は、まず、育房に頭からもぐって触角で中をよく確認してから、今度は膨腹部をゆっくりと育房に差し込んでいきます。翅を半開きにして腹を押し入れ、位置を決めると、数分間ときどき小刻みに体を振るわせて産卵を済ませます。産卵を終わると再度頭を突っ込み、触角で自分で産んだ卵をしっかりと確認します。こうした前後には、身繕いしたり、触角で大アゴで幼虫の喉元を刺激し、幼虫が吐き出す透明の栄養ある液を舐めたりします。これは栄養交換をしているのですが、この行動は、仲間としての絆を確認するだけでなく、成虫にとってはエネルギー源を得、幼虫にとってはさまざまな世話をしてもらう行動でもあります

 

 

3.「新女王蜂(雌)」と「王蜂(雄)」の登場

 

コロニーは8月の後半から9月中旬にかけて、働き蜂の数がピークを迎えますが、その少し前頃から、「新女王蜂」と「雄蜂」の育成が始まります。蜂のコロニーにとって次世代へつなぐという、最も大切な仕事に取り掛かる時期に入ります

 

この時期、コロニーは緊張状態に入ります。コロニーにとって、新しい世代にうまくバトンタッチするためにも、巣を外敵から守らなければならないからです。外から見れば、幼虫や蛹がいっぱいつまった蜂の巣は大量のタンパク源を貯蔵しているのと同じなのですから、巣と幼虫を狙う外敵は、蜂にとって危険きわまりない存在です

 

コロニーの中の働き蜂の役割をみていると、巣外で、狩りや巣材の採集、炭水化物(樹液などから得られる糖分)の摂取、水の採集などに大挙して出動する一方で、巣の外被づくりや巣内での幼虫や女王蜂の世話・育房の増築などの作業に携わる個体もそれぞれ多く、実にうまく仕事を分担しているようです。この時期、空腹になると幼虫たちはエサをねだって育房の壁をガリガリと音を立てます。巣に近寄ると、さまざまな音が聞こえてきます。さらに、注目すべきなのは、一見何も仕事をしていないかのように見える働き蜂も増えることです。この働き蜂たちは、巣内をただうろうろしていたりしているだけのように見えますが、この「待機蜂」こそが、蜂のコロニーの安全のために不可欠の存在になります。さっきも述べましたが、この時期は幼虫や蛹が巣の中にたっぷり養育されていて、たとえば、働き蜂が1000頭近くいて、育房が一万室くらいもある大きい巣ともなると、幼虫や蛹も相当な数にのぼり、巣全体の重さは10㎏近くになることもあるほどです。つまり、巣の中は、「宝物=タンパク質」の貯蔵庫であり、こんな宝の山を他の生き物が放おっておくはずはありません。そこで、巣内をぶらついている「待機蜂」は強力なガードマンの役割をしているのです。事実、オオスズメバチはこの時を狙って、自らも犠牲を払いながらキイロスズメバチやコガタスズメバチのコロニーを襲撃し、成虫はもとより幼虫や蛹を根こそぎ奪い、巣に持ち去ってしまうのです。狙われるキイロスズメバチやコガタスズメバチにとってみれば、大変な脅威でしょう。こうした困難を切り抜けたコロニーだけが、次の世代を産み出す役目を担った新女王蜂を送り出すことが出来るのです

 

例えば、スズメバチの場合、多くの種で、10月から11月に新女王蜂(雌)と王蜂(雄)が、巣から飛び立って二度と戻ることのない結婚飛行を行います。

スズメバチの雄は、雑木林の梢の辺りを一定のコースがあるかのように行き来しながら女王蜂を待ち受けています。この範囲へ新女王蜂が飛来し、木の葉にとまったりすると、雄は猛スピードでやって来て新女王蜂をとらえ、二匹はそのまま地上に落下して交尾を済ませます。雄は、少ないチャンスを逃さないように、見通しの利く場所を選んでいるのです。オオスズメバチの場合は、雄蜂が他の巣の前で女王蜂の出てくるのを待ち構えていて交尾します。

 

こうして、交尾を終えた新女王蜂から越冬に入ります。日光があまり当たらない北側や常緑樹でおおわれた林の中にある朽ち木の中など、温度変化の少ない越冬場所を選んで寒さと戦いながら、およそ6か月もの長い間、ひっそりと息をひそめるように春を待ちます。新女王蜂になるために生まれてきたものは、巣内で羽化してからたっぷり栄養をもらい、それを脂肪として貯えて、越冬という長い困難を耐え抜くのです。

 

  こうして無事巣立って交尾した新女王蜂は越冬にこぎつけますが、越冬中は寒さで体が自由に動きません。そこを狙って天敵であるコメツキムシの幼虫などに襲われることもあります。また、越冬中に朽ち木周辺の環境が変化して乾燥してしまったり、日光が当たるようになって温度変化が大きくなったりすると、蜂は環境変化に適応できずに死んでしまうこともあります。こうして、春を待たずに新女王蜂のかなりのものたちが命を落とします

 

蜂の生活サイクルの中で、越冬は、交尾を終えた新女王蜂が単独で生き抜くことになる厳しい期間です。一つの巣から生まれ出る新女王蜂の数は、比較的小さいコロニーを形成するヒメスズメバチやコガタスズメバチでは数十頭、オオスズメバチやキイロスズメバチでは数百頭で、キイロスズメバチの大きなコロニーになると、1000頭を超える新女王蜂を生産することもあります。一つの巣から一頭の新女王蜂しか生まれ出ないと思っている人も多いようですが、もしそうならば、単独の越冬時代から始まる多くの困難を前にして、自分たちの子孫を残し増やすことはほとんど不可能でしょう。

 

さらに、春に目覚めて飛び立ってからは、巣づくり半ばで、営巣場所をめぐって同種間で闘争が起こったり、人に見つけられて巣と一緒に排除されてしまったり、環境が悪化して生き延びられなかったり、さまざまな原因で、9割を超える新女王蜂が、我が子の成長を見る前に死んでしまいますさまざまな困難を乗り越えて生き残ったわずかな数の新女王蜂だけが、コロニーを作ることが出来るのです。

 

 

いかがでしたか?

 

蜂たちが、それぞれ自分の役目を全うし、次世代へ命をつなげていこうとする姿、健気ですね。ほとんどが生き残れず、ほんの一握りの蜂たちだけが、あの立派な巣を作ることができる、自然界の残酷さを感じます。知れば知るほど興味深い生き物です。もっともっと知りたくなりますね。

 

次回の冒険も、引き続き、興味深い蜂たちについての冒険を続けましょう!

 

それでは今回はここまで。

 

 

皆さん、ごきげんよう~!